2009年 12月 11日
先日2009グッドデザインしずおかを受賞しました。 受賞の対象は“太陽の住む小さく豊かな家”です。 県主催で、県内の中小企業の開発。生産した製品でデザイン性、環境性、マネジメント、 など新しい提案のあるものに毎年送られていた賞です。 あまり知られていないかもしれませんが、グッドデザインのマークや賞状も素敵です。 このマークが使えるようになりました。 この一年はしずおかのグッドデザインをみなさんに知らせるため、 このマークをちょこちょこ使っていきます。 他にもどこかでこのマークを見たらハイホームスと同じ賞とったんだと思ってください。 賞状もこんな満月のような素敵なものをいただきました。 額も静岡の桧の間伐材、ラポール川原という知的障害者施設の方々の手づくりだそうです。 太陽の家のグッドデザインのポイント *低コスト *素材へのこだわり *自然エネルギーの利用 *建物の高さを抑えたつくり *住宅のパッケージ、プロダクト化 低コスト・・物を買う時、そのものと金額とのつりあいで買うかどうするか決めると思います。 住宅は一つがとてもとても高いものです。 世帯収入は低くなるけれど、住宅のこだわりは強くなっています。 質は落とさず、金額を設定して設計段階から工夫を盛り込みました。 1500万円(設備込、敷地により変動する外部の工事のみ別途) 1800万円 OMソーラー設置(〃) このように今まで注文住宅でしかなかったような家を 一つの商品として金額を決め作りました。 ローコストとまではいきませんが、住宅では安かろうは悪かろうです。 そこそこの金額でとても良かろうな家、と思っています。 素材へのこだわり・・構造体を大井川杉と富士桧でつくっています。 天井には島田で制作している杉のパネル(Jパネル)を使っています。 床には富士桧の床板材(節有)。 住んでいる人が触れる部分には冬にも冷たさを感じず、 夏にはさらっとしているそんな無垢の木材がいいと思います。 珪藻土、使ってみたい素材に良くあげられます。 クロスではない塗り壁のやさしい質感は皆さんに支持されているようです。 この家では水周り(キッチン、洗面、トイレ)以外ダイヤトーマスという 塗り壁材を使っています。こちらも静岡の会社の方が開発しました。 社長さん自身がシックハウスに悩まされたそうです。 珪藻土のようなさっくりした仕上げとは風合いが違いますが、 しっとりした白い壁に仕上がりますし、工事中も何も臭いません。 水周りのクロスもケナフという植物を原料とした壁紙を選択しています。 外壁は1階に漆喰を使っています。 2階はメンテナンスの事を考慮しガルバリウム鋼板を使っています。 自然エネルギーの利用・・静岡は全国でもトップクラスの日射量の多い、太陽エネルギーの利用に 最適な地域です。 もともとの気候も温暖なため太陽熱をうまく利用すれば、それだけでかなり 快適に暮らせる地域とされています。 日射があっても寒冷な地域では微々たるものとされ無視されてしまいます。 太陽の家では低コストで高性能、OMソーラーを設置しました。 太陽熱で床暖房をする家です。 他にも昼間はお日さまの光で暮らせるよう北側にトップライトをつくり、 吹抜けを通してキッチンへ採光がとれるようにしました。 換気や採涼のための通風を大切にしました。 2階の高窓や、階段・キッチンの吹抜けを利用して上下関係のある 窓の取り付け位置にして風が抜けやすい工夫をしました。 太陽熱は夜に手に入れることはできません。 昼間受けた熱を保つために断熱性能を上げておく工夫が必要です。 この家では熱の逃げ具合を計算し、熱の逃げやすい窓を樹脂サッシにし 断熱性能をあげました。 建物の高さを抑えたつくり・・2階が低いです。 外から見ると小さな窓のすぐ上に軒がきています。 壁が減れば、材料費、施工費とも下がる。 ただ安くするではなく、重心が低く落ち着いたデザインにつながりました。 部屋の中は天井の高低差がありますが、落ち着いた、 面白みのある空間になりました。 建物の容積を小さくしたことで、冷房も暖房も効きやすくなりました。 住宅のパッケージ、プロダクト化・・この建物は柱の位置、梁の掛け方、屋根の掛け方がもう決まっています。 キットとまではいきませんが、これ自体を一つの商品として 提供することを考えています。 箱として買い、構造はできているので間仕切りは自由につける。 住まい手さんのやりようでお好きなように、という家。 あれもこれも注文住宅では自由が利くけれど、コストが・・、 お客さんの来るところ以外は自分たちなりの出来栄えでもいいかな。 そんな方にそのままで、質の良い箱としての家を建ててもらえればと 考えています。
by om-hiho
| 2009-12-11 09:08
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